私が発酵食に興味を持った理由

これもよく聞かれることです。
「高橋さんは、いつから発酵食に目覚めたのですか?」

正直なところ、気がついたら、自宅が麹だらけになり、
冷蔵庫の中が、茶色(しょうゆ麹)と白(塩麹)ばかりになっていて、
あまりじっくりと考えたことがありませんでした。

小さい頃、実家を思い出すと、
愛知県に住んでいたため、毎日朝食には赤味噌のお味噌汁が並び、
そのあと、父が東京に転勤が決まり、母と千葉に引っ越しました。
幼稚園の頃です。
その頃から、朝食と夕食のどちらかに納豆が
並ぶようになりました。
ぬかどこもあり、毎日母がかきまぜていて、
それが始まると、母のまわりから逃げていました。
幼稚園の私は、母から夕食前に納豆かき混ぜ担当にさせられました。
当時は納豆が食べられず、おネギをたくさん入れた時だけ、
ちゃんと食べていました。香りが苦手だったのです。
愛知県では納豆は給食にも出ていなかったので、
父の勤務が名古屋になった時は、納豆を食べなくていいと、
子供ながらに、心の中で喜びました。

ちょっとほっとしましたが、愛知県に戻ってからも、
母が毎日納豆を食卓に並べるようになり、
うやめしく思ったのを覚えています。
赤味噌の魚の煮付け。納豆。赤味噌のお味噌汁。
ある時は、魚が干物に変わり。
小学生の私は、朝食にパンを食べてきたと友達から聞くと
うらやましく思っていました。
そんな私の小学生時の大好物は、おつけもの。
これとご飯があれば、何もいりませんでした。

会社に入って、ある商社でとてもハードな生活が始まりました。
帰宅は朝の4時、出社は9時。
そして、基本的に月曜日に出掛けると、土曜日までは帰宅できず、
ひたすら日本を飛び回る仕事でした。
移動は最終の電車、ホテルにチェックインするのは日付が変わる頃。
ホテルの部屋でPCを立ち上げて、その日のメールチェックと、
翌日の資料作成をして、朝の4時に少し眠る。
そして朝はいつものように起きて、取引先に。

ある取引先の方から言われました。
「高橋はサイボーグみたい。24時間戦ってるね。」
その時は余裕が全くなく、毎日外食の日々でした。

東京に転勤になったころ、体に変化がありました。
徹夜はできない、そして、外食すると体が悲鳴をあげている感じがする。
気がつくと、夜中の2時に帰宅しても、必ず納豆とキムチとお味噌、みりん、料理酒、
醤油を自宅に常備しておき、食べるようになりました。
この材料は、コンビニでも買えるものだったからです。
気がつくと、発酵食があったおかげで、ハードな生活にも
体が耐えられるようになりました。

そして、やっと平日に会社でお休みをもらえたときに、
一人で千葉に旅行に行きました。
千葉を選んだのは、富津に会社の保養所があったから。
それだけの理由でした。

私はその一人旅で、初めてしょうゆ蔵を見学にいきました。
そして手作りしているおしょうゆを食べ比べさせていただき、
しょうゆが作られるまでの工程を、一人社会見学させていただきました。
毎日忙しく、しょうゆも選んで買っていなかった私が、
初めてしょうゆに興味を持った瞬間でした。
また作っている方たちがとても優しく、田舎っていいなと癒されました。
それから、しょうゆについて調べていくうちに、
しょうゆを取り巻く、いろんな現状を知っていきました。

自分の体を作るのは、毎日の食べ物。
それがこんなに手間暇かけて、丁寧に作られている。
でも消費量は落ちてきているし、価格もとても安い。
発酵食は、どれも数日でできるものではなく、
日本の四季に合わせて、おいしく発酵するように考えられています。
日本に生まれてよかったなと思わずにはいられません。
気がつくと、発酵食の大切さを、無意識に生活に取り入れていました。
だから、どんなに仕事がハードでも、耐えられる体になっていたのです。

こうして、発酵食に興味を持ちました。
そして、日本の伝統文化の発酵食の大切さを知りました。
なぜなら、昔からの発酵食文化は、日本人のからだに合うように
作られてきた文化だからです。

そして時代は変わり、現代人の食生活も大きく変わりました。
さらに日本の発酵食文化も、厳しい状況になっていきました。
後継者がいなくて、お店を閉じたり、
売り上げが上がらなくて蔵を手放したり。

発酵食を知れば知るほど、そこには昔の方たちの知恵がたくさんつまっていました。
そのことに感謝をしつつ、発酵食の大切さと普及などに、
何か自分ができないかと考えるようになりました。

私が一番仕事が大変だったときに、
からだを支えてくれていたのが発酵食でした。

これが、私が発酵食に興味を持った理由です。
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プロフィール

高橋香葉

Author:高橋香葉
(Kayo Takahashi)
お問い合わせメール
kayo.g.takahashi@gmail.com

日本人の体を健康に、そしてきれいにするには、「日本伝統文化の発酵食が一番良い」と料理研究を行い、レシピ開発、料理教室の他、発酵に関する商品開発を行っている。

自治体特産品審査委員、観光連盟アドバイザーを歴任。

2011年TBSはなまるマーケットで「豆腐の塩麹漬け」がスタジオ試食となった。
2012年1月10日NHK「おはようにっぽん」にて放映。
2012年2月16日テレビ東京「レディス4」に生出演し、
メディアで初めて「しょうゆ麹」の作り方とレシピを公開。
2012年3月5日フジテレビ「知りたがり!」、
2012年4月25日NHK「ゆうどきネットワーク」、
2012年6月8日TBS「はなまるマーケット」に出演。
2012年6月21日フジテレビ「ノンストップ!」に出演。
2012年6月24日ニッポン放送(ラジオ)に電話で出演。
2012年8月27日テレビ朝日「スーパーJチャンネル」に出演。
2012年11月10日テレビ東京「フカボリン」に出演。
2012年12月15日日本テレビ「メレンゲの気持ち」に出演。
2012年12月28日TBS「はなまるマーケット」に出演し、しょうゆ麹が2012年下半期レシピランキングで6位に。
2014年1月5日フジテレビ「新報道2011」に出演。
2014年4月4日TBS「朝チャン」に出演。

【書籍】
「しょうゆ麹で作る毎日のごちそう」(宝島社)
「しょうゆ麹と塩麹で作る毎日の食卓」(宝島社)
「知識ゼロからの塩麹・しょうゆ麹入門」(幻冬舎)
「しょうゆ麹・塩麹でねこまんま ~あったかごはんを麹で食べる135~」(アース・スターブックス)
「しょうゆ麹・塩麹レシピ―ちょっと使うだけで驚くほどおいしくなる」(ぴあ)

【公開中のレシピ】
■ELLE ONLINE(塩麹/しょうゆ麹/麹スイーツ/甘酒)
http://www.elle.co.jp/atable/cooking/list-c-chef-kayo_takahashi
■フジテレビ「知りたがり!」(しょうゆ麹)
http://blog.fujitv.co.jp/shiritagari/D20120305.html
■テレビ東京「レディス4」(しょうゆ麹)
http://www.tv-tokyo.co.jp/ladys4/recipe.html
■TBS「はなまるマーケット」(塩麹)
http://www.tbs.co.jp/hanamaru/recipe/recipe20111209-3.html
■TBS「はなまるマーケット」(しょうゆ麹)
http://www.tbs.co.jp/hanamaru/tokumaru/20120608.html
■NHK「ゆうどきネットワーク」(しょうゆ麹)
http://www.nhk.or.jp/you-doki/archive/life/20120425.html

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